ロータリーは、地域社会から世界規模まで — 多様な課題の解決を目指して行動する、世界最大級の奉仕団体です。1905年に米国シカゴで誕生して以来、「超我の奉仕(Service Above Self)」を理念に掲げ、現在では46,000以上のクラブと120万人を超える会員が世界中で活動しています。会員は職業や世代、国籍を超えて集い、ポリオ根絶をはじめとする国際的プロジェクトから、地域密着の社会奉仕・青少年育成・災害支援まで幅広く取り組んでいます。また、友情と相互理解を深める例会や研修を通じてリーダーシップを磨き、持続可能な変化を生み出すネットワークを築いています。
ロータリーとは
元S.A.A 故 金馬 次郎
新しく改定されたロータリー必携の序文に、“ロータリーとは何でしょうか、答えはロータリアンの数だけあるかも知れません”という一文があります。これでは益々ロータリーが分からなくなってしまいます。
私はロータリーを理解する早道は、ライオンズクラブと比較してみる事だと思い立す。ロータリーはもう皆さんが良くご存知のことと思いますが、ポールハリスが1905年に、お互いにライバルでない職業人の、一業種一会員に限る会員を集めたクラブを作ったら理想の親睦が得られるはずだ、という理念のもとに創立されたクラブであります。
しかしその後、内部の親睦や会員同士の利益交換ばかりの仲良しクラブだけでは、社会的な意義に欠けており、なにか世のため人の為になることをすべきではないか、という考えが奉仕という活動を始めるきっかけとなり、現在では奉仕団体を自認し、また一般にもそのように認められている。
一方ライオンズクラブは、多数の団体が集まって連合会を作り、個人個人の力は小さいが、数を大きくする事により世の為人の為に大きな奉仕が出来るという理念を持って創立されたクラブの連合会で、はじめから会員の力と寄付による奉仕が目的の団体であった。
ロータリークラブの会員は個人個人の集まりであり、必ず職業を持ちしかもその地域の職業を代表する人たちのクラブであるから、その道で成功し一家を成した人たちが先ず職業や職業倫理についての情報交換から研修に力を入れ、やがて職業奉仕が始まるのであるが、しかしそれだけでなく一家を為すに至るまでのその人の努力、人間性や人格に対するお互いの尊敬や切磋琢廉の場としてロータリークラブが大きな価値をもつようになったのである。
つまりロータリーには親睦という理念が常に底流として脈々と流れており、その上に奉仕という活動があり、更に人格形成の道場としての意義があるということを忘れてはならない。